AGE(終末糖化産物)が及ぼす悪影響とは?AGEを減らして老化を防ぐ方法

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老化を促進させるAGEsとは?

bbq food platter

AGEsとは、Advanced Glycation End-productsの頭文字をとったもので、日本語では「終末糖化産物」といいます。AGEsは体にさまざまな悪影響を及ぼし、老化を加速させることが明らかになっています。

皮膚や筋肉、骨、血管、臓器などはタンパク質で出来ており、このタンパク質が糖化すると老化を加速させてしまいます。これが老化の元凶となるAGEsです。

糖化とは、タンパク質と糖質が結びつく反応により、タンパク質が劣化することをいいます。

お好み焼きや焼き鳥、パンケーキ、おせんべいなど、おいしそうな焦げ色がついた食べ物には大量のAGEsが含まれています。これはタンパク質と糖質を含む食材を加熱することで起こる反応(メイラード反応)によるもので、AGEsが大量発生しています。

甘いものがやめられない?老化を進める食べ物・食べ方に要注意!糖化を防ぐ方法とは?
老化のスピードを緩めるには糖化を防ぐことが重要ですが、糖分を控えるだけではダメなんです。体内で悪さをするAGEsを溜めないように、食材選びや調理方法も重要です。欧米では主流になりつつあるGL値を取り入れてみましょう。

AGEsは体にどんな悪さをする?

体内に溜まるAGEsは加齢とともに増えていき、老化を促進させる原因になります。AGEsが及ぼす悪影響は以下のようなものが挙げられます。

コラーゲン繊維を老化させる

コラーゲン繊維は、体内にあるタンパク質の約30%を占めており、AGEsの影響を受けやすいです。コラーゲン繊維は10年以上も体内に留まり続けるので、その間にどんどんAGEsが蓄積してしまいます。

血管を糖化させる

「血管が老いると体も老いる」と言われるように、血管もAGEsから悪影響を受けています。血液中に増えすぎた悪玉コレステロールが血管に蓄積し、さらにAGEsが結合すると血管の内側が厚くなり、動脈硬化を進めてしまいます。

ガンを生む

遺伝情報を伝えるDNAにAGEsが蓄積すると、ガンのきっかけになります。また、AGEsはガンの転移にも関係していると言います。ガン細胞の表面にある「RAGE(AGE受容体)」にタンパク質の一種が結合すると、ガン細胞の転移が起こりやすいことがわかっています。

骨の老化を加速させる

骨の重量の約半分はコラーゲン繊維です。このコラーゲン繊維にAGEsが出来ると、骨の強度が低下します。AGEsは骨の代謝にも悪影響を与え、骨の合成スピードを下げ、骨を壊す破骨細胞を加速させます。

白内障を進める

眼球の水晶体を構成する「クリスタリン」というタンパク質は、生まれてから生涯入れ替わることはありません。ですからAGEsが少しずつ蓄積していき、水晶体の透明性が下がり、クリアな視界が得られなくなります。

認知症を進める

認知症の一つであるアルツハイマー病の患者には、脳の組織に「老人斑」という構造物があり、大量のAGEsが含まれています。またアルツハイマー病患者の脳に蓄積された、2本のらせん状のタンパク質には糖化が見られると言います。

AGEsを減らす方法

AGEsは少しずつ体内で生産されていますが、多くは食べ物から体内へ摂り込んでいます。食べ物から摂ったAGEsの大半は消化中に分解されるのですが、全体の6~7%は分解されず、体内に留まってしまいます。

たとえ少量でも、先述したようにコラーゲン繊維のような寿命が長いタンパク質にAGEsがつくと、10年以上も体内に留まってしまいます。眼球のクリスタリンにおいては、AGEsは死ぬまで溜まり続ける一方なので、可能な限りAGEsを抑える食生活を送りたいものです。

AGEsが少ない食品を選んで摂取量を減らす

以下に目安となるAGEs含有量をリストアップしました。
(KUはKiro Unit/1000単位で、AGEsの含有量を示す基本的な単位です。)

  • 牛肉(生) 707KU
  • 牛肉(ステーキ・レア) 800KU
  • 牛肉(直火焼き) 7497KU
  • 鶏肉(水炊き) 957KU
  • 鶏肉(焼いたもの) 4938KU
  • 鶏肉(唐揚げ) 9732KU
  • 鶏肉(蒸し焼き) 769KU
  • フランクフルト(ゆでたもの) 6736KU
  • フランクフルト(焼いたもの) 10143KU
  • ソーセージ 5426KU
  • ベーコン 91577KU
  • ローストビーフ 5464KU
  • ハンバーガー 14876KU
  • (すべて90g)

野菜・果物

  • ニンジン 10KU
  • タマネギ 36KU
  • トマト 23KU
  • ジャガイモ(25分間ゆでたもの) 17KU
  • キュウリ 31KU
  • リンゴ 13KU
  • バナナ 9KU
  • メロン 20KU
  • (すべて100g)

乳製品

  • 牛乳 12KU
  • 牛乳(無脂肪) 1KU
  • ヨーグルト(プレーン) 3KU
  • (すべて250g)

  • プロセスチーズ 2603KU
  • パルメザンチーズ 2535KU
  • ブルーチーズ 1679KU
  • フェタチーズ 2527KU
  • モッツァレラチーズ 503KU
  • クリームチーズ 3265KU
  • (すべて30g。パルメザンチーズのみ15g)

チーズのAGEsが多いのは、熟成させる過程でタンパク質と糖質が一緒になる時間が長いからです。モッツァレラチーズは熟成させないのでAGEsが少ないのです。

ポテトチップスに要注意
糖質を多く含むイモ類を高温調理すると、大量のアクリルアミドが育成されることが判明しました。ポテトチップスやフライドポテト以外にも、糖質を多く含む食材を高温調理すると同様にアクリルアミドが育成されるといいます。

アクリルアミド
食品にふくまれるAGEsには、ガンを進行させる物質があります。アクリルアミドという物質は、IARC(国際がん研究機関)によって、発がん性があると考えられる物質の一つに挙げられています。

調理方法に気をつける

鮭の調理

同じ食品でも調理方法によってAGEs含有量に大きく差が出ます。

【例】鮭(90g)
生のまま:502KU
スモークサーモン:515KU
フライ:1348KU

生の状態では502KUの鮭でも、フライにすると2.6倍以上に増えてしまいます。

また、お豆腐は生では709KUですが、茹でると3699KUに、油で炒めると3447KUまで増えてしまいます。

生で食べられるものは、できるだけ生で摂りましょう。野菜や果物は旬のものをサラダにし、魚介類は新鮮なものをお刺身などで食べるとAGEsの摂取量を抑えることができます。

 

AGEを含むチキン

焼き色やコゲ目がついた食品は糖化反応を起こしています。油で揚げたもの、グリルやローストされたもの、パスチャライズド(高温短時間殺菌)や殺菌されたものはAGEsが多く含まれています。

調理方法は、蒸し料理や煮込み料理がオススメです。また、ゆっくりと低温で調理するとAGEsが生成されにくいです。

抗糖化調理方法
太陽笑顔fufufuより

電子レンジによる下ごしらえや温め直しは高温での調理となるので、1回の使用でもAGEsが増加してしまいます。

 

下ごしらえによってAGEsを減らすこともできます。食材をレモン果汁や酢などに1時間ほど漬けておくことで、生成するAGEsを1/2 に減少することができます。

クエン酸は抗糖化にも役立ちます。糖質の代謝をスムーズにする働きがあるので、AGEsが多い食事はレモン果汁や酢と一緒に摂りましょう。

AGEを減らす栄養素

毎日の食生活で、AGEの害から身を守るために、積極的にビタミンB群を摂りましょう。

ビタミンB1

摂取した糖質や脂質の代謝を助けます。体内での糖化を防いだり、AGEsによる体への害を防いだりする働きがあります。
豚肉、きな粉、大豆食品、ウナギ、ゴマなど。玄米の糠には豊富に含まれています。

ビタミンB6

タンパク質やアミノ酸の代謝を促し、AGEsが出来るのを防ぎます。
牛肉、鶏肉、カツオ、マグロ、ニンニク、赤ピーマン、サツマイモ、クルミ、落花生など。

ビタミンB群は水に溶けやすく、余った分は尿として排泄されてしまいます。いっぺんに摂るのではなく、毎食コツコツと摂取し続けることが大事です。

カテキン

お茶に含まれるポリフェノールの一種「カテキン」にもAGEsを防ぐ効果があります。コーヒーやココアの代わりに緑茶を飲むようにしましょう。

    ココア(砂糖入り) 250ml中656KU
    コーヒー(作り置き) 250ml中34KU

ビタミンB1とビタミンB6、カテキン3つの成分がいっぺんに摂れる「カテキン豆乳」がオススメです。カテキンには糖化反応とAGEsの発生を抑制する効果が確認されています。

カテキン豆乳の作り方

  1. 緑茶の茶葉を粉末状にします。すり鉢やミルを使うと細かく砕けます。
  2. 豆乳200mlに大さじ一杯の粉茶を混ぜ、よくかき混ぜます。

お茶にして煮出すよりも粉末で飲んだほうが、より多くのカテキンを摂取することができます。1日1~2杯を目安に飲みましょう。

ポリフェノール

ポリフェノールにも、AGEsの育成を防ぐ作用があるとされています。ポリフェノールを含む食品を毎日コツコツ摂ると、抗酸化システムの働きを助けて、酸化を抑えてくれます。カモミールやヤマブドウ、セイヨウオオバコなどに含まれているので、ハーブティーとして常飲すると良いでしょう。

よもぎ茶にもAGEsの分解作用があり、出来てしまったAGEsを除去してくれます。

ビタミンA、C、E

体内では酸化と糖化が同時に進行するので、糖化を抑えると共に酸化を抑えることも必要です。そこで必要なのが抗酸化物質です。体内で活性酸素の攻撃から守ってくれるビタミンA、C、Eは欠かせません。

ビタミンA

ビタミンAは動物性のものと、緑黄色野菜などに含まれる植物性があります。
動物性のビタミンAはレバー、ウナギ、チーズ、卵など。動物性のビタミンAは脂が溶けやすく、体内に溜めておくことができますが、摂りすぎはよくありません。
植物性のビタミンAはは、緑黄色野菜のモロヘイヤ、ニンジン、ホウレンソウ、カボチャ、小松菜、春菊など。

ビタミンC

果物や野菜、イモ類に多く含まれています。ブロッコリー、パセリ、菜の花、赤ピーマン、キャベツなど。
ビタミンCは水に溶けやすく、加熱にも弱いので、生で食べられるものは生で食べましょう。

ビタミンE

ビタミンEは、アーモンドなどのナッツ類、キャノーラ油や紅花油などの植物油、タラコ、モロヘイヤ、カボチャ、アボカド、落花生などに含まれています。

AGEsから体を守るために気を付けること

AGEsを多く含む食品を控えることは大切ですが、それだけでは十分ではありません。体内でAGEsを育成させないために、糖質を多く含む食品を控えることも必要です。

単純糖質を減らす

糖化させないためには糖質を減らすべきですが、糖質と一口に言っても、その種類はいくつかあります。糖質の中で最も制限すべきは「単純糖質」です。

単純糖質には、果糖、ブドウ糖などがあります。これらは体内で吸収されやすく、血糖値を急激に上げてしまいます

果糖は、バナナ、リンゴ、オレンジなどに多く含まれています。ビタミンが豊富で手軽に食べることができるので、たくさん摂取したいのですが、果糖はブドウ糖よりもタンパク質を糖化させAGEsを作り出してしまう作用が数倍高いことが分かっています。

複合糖質を減らす

複合糖質は、ご飯や小麦、ジャガイモなどのでんぷん(多糖類)があります。ご飯やパン、麺類などの主食はなるべく量を減らすか、夕食だけは主食を抜いて、おかずだけで済ませるのがオススメです。

ただし、肉じゃがやポテトサラダ、コロッケ、フライドポテトなどのジャガイモ料理には、糖質が多く含まれています。大量に摂ると血糖値を上げてAGEsが生じやすくなってしまいます。

米粉から作られるビーフン、小麦粉から作られる餃子やシューマイの皮、パンケーキなど、そしてジャガイモのでんぷんを加えて作られる葛切りや春雨などにも、糖質は含まれています。

エビチリや酢豚など、片栗粉を使ってとろみをつけた料理にも、糖質が多く含まれます。

和食の煮物には砂糖が多く使われていることをお忘れなく!

参考:Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet

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