中国の時代劇を観ていると、時間を表すのに刻が使われています。「一刻跪いとけ!」などと命じるシーンでよく観ますね。
「一刻」はどれくらいの時間になるのでしょうか?
中国時代劇の「一刻」はおよそ2時間
結論から言うと、中国の時代劇の一刻は、2時間くらいとなっています。
1刻 = およそ2時間
なぜおよそなのかは後述します。
一刻の単位 十二辰刻とは?
1刻 = 2時間 というのは、どんな単位なのでしょうか?
十二時辰とは、近代以前の中国や日本などで用いられた、1日をおよそ2時間ずつの12の時辰(じしん)に分ける時法である。 ウィキペディア(Wikipedia)より
十二辰刻は一日を24分割ではなく、昼6分割・夜6分割のように12分割にして、その一分割を一刻としているんですね。だから一刻は2時間ずつの時間になります。
ただし2時間と言っても、ちょうど2時間ではありません。
http://114.xixik.com/shichen/
十二辰刻は「日の出」と「日の入り」を基準にした時間法です。
日の出・日の入りは季節によって変化するので、冬至の頃は昼が短いので一刻は短くなり、夏至の頃は昼が長くなるので一刻は長くなります。
昼と夜でも変動するのでだいたい2時間ということなんですね。
時刻は「子の刻、丑の刻、寅の刻……」のように十二支で表します。
現代の中国でも刻は使われている?
十二辰刻は1日をおよそ2時間ずつ12分割したもの、と先述したばかりですが、他の長さを表すこともあるようです。
明末期の1628年に西洋の時法が導入され、12で割り切れる96刻制(1刻はちょうど15分)に改められた。清でも引き続き採用され、中華人民共和国となった現代でも、15分を表す単位として用いられている。 ウィキペディア(Wikipedia)
1日96刻制だと、1刻=15分
現代でも「一刻」を15分として使われているんですね。45分は「三刻」となり、30分は日本語と同様に「半」となるそうです。
それにしても96刻制だと1刻が15分になるなんて、十二辰刻とは差がありすぎますね。
中国時代劇の「一刻」まとめ
- 中国時代劇の「一刻」はおよそ2時間(十二辰刻による)
- 一日を24分割ではなく12分割している
- 時刻は十二支で表す(子の刻、丑の刻、寅の刻……)