時代劇ではどんな時に血を吐く?
中国の時代劇を観ていると、毎回と言ってもいいくらい何らかの理由で血を吐くシーンがあります。ちょっと思いついたシーンを挙げてみると
- 咳をして血を吐く
- 殴られて血を吐く
- 刀で切られて血を吐く
- 毒を盛られて血を吐く
などなど。
せっかくの豪華なセットや衣装が台無しになってしまうのに、吐きまくっています。
血を吐く その1:戦闘シーン
中国時代劇に欠かせないのが殺陣のシーンですが、戦っていて切られたら血を吐くんですね。切られたと同時に血を吐き散らします。
日本の時代劇だったら、刀で切られたら血しぶきが飛んで、辺り一面が血の海になりそうですが、何か規制とかがあるのでしょうか?
血を吐く その2:病気・体調不良

画像:コウラン伝より
ゴホゴホと咳き込んだ後、手の平やハンカチに血がついていた、というのはドラマでよく観るワンシーンですが、これは呼吸器系によるものらしいです。
血を吐くといっても、吐血(とけつ)と喀血(かっけつ)があり、吐血は食道や胃、十二指腸などの消化器系の病気による出血、喀血は肺や気道の病気による出血に区別されるそうです。お腹などを殴られてボエっと血を吐き出すのは、吐血になるそうです。
血を吐く その3:毒を盛られる

画像:独孤皇后より
お酒や食事に毒が入っているのを知らず口にしてしまい、体に毒がまわって血を吐く、というのもよくあります。自ら毒を口にして命を絶つこともありますね。
毒によって血を吐くのは、消化管がむしばまれて出血するので吐血ということになります。ドラマの中では、毒を盛られたらあっという間に死んでしまいますが、実際は、胃に激痛⇒吐血⇒呼吸困難⇒身体麻痺⇒意識混濁⇒死に至るようです。
派手に血を吐くドラマのワンシーンは?
思わず笑ってしまったのが『コウラン伝 始皇帝の母』でのワンシーンです。
45万の趙軍は46日間、兵糧が届かず、指揮官はすでに戦死、生き残った兵たちは秦軍に投降するも全員生き埋めに。逃げ帰った220人の少年兵が邯鄲(かんたん)に戻り、趙王に死を免れた経緯を伝える。それを聞いた趙王は「我が趙は終わった… 終わった…」と言って血を吐き倒れる。

画像:コウラン伝より
事態はとても深刻で笑っちゃいけない状況なんですが、毒霧か!?とツッコミたくなるほど、豪快な吐きっぷりでした。
血を吐くシーンのまとめ
「血を吐く」と一口に言っても、吐血(とけつ)と喀血(かっけつ)がある
- 吐血 食道や胃、十二指腸などの消化器系の病気による出血
- 喀血 肺や気道など呼吸器系の病気による出血
時代劇の中で、咳き込んで血を吐くのは喀血、毒によるものは吐血となります。