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君、花海棠の紅にあらず 第17話・第18話|崑劇『朝元歌』とは?

華流ドラマ「君、花海棠の紅にあらず」17話と18話に出てきた崑劇『朝元歌』について調べてみました。

『朝元歌』はラブストーリー

ドラマでは崑劇「玉簪記」の中の一曲「朝元歌」が歌われています。

劉漢雲の言ってた「朝元歌」とは
君が舟で歌った「玉簪記・琴桃」の一部だろ
『君、花海棠の紅にあらず』第18話より引用
君、花海棠の紅にあらず

『君、花海棠の紅にあらず』第18話

戯曲「玉簪記」は若き官僚・潘必正と女道士・陳妙のラブストーリーです。

「玉簪記」の登場人物

陳妙常:女道士。革命の混乱の中、家族から引き離され、道士の僧侶として寺院に住んでいました。後に官僚の潘必正に恋をして、道教の束縛を破り、後に妻になります。

潘必正:官僚。科挙の試験に失敗し、故郷に戻ることを恥じていました。叔母を頼りに行った所で陳妙に出会い、陳妙が弾く琴の音をきっかけに恋に落ちます。2人の関係が叔母に知られ、科挙の試験を受けることを強制されます。

「朝元歌」は潘必正と陳妙がお互いの気持ちを探る場面の曲です。

崑劇『玉簪記』のあらすじ

潘必正は将来有望な若者でしたが、病に侵されてしまい、大事な科挙の試験に失敗してしまいます。故郷へ戻ることを恥じ、道士の叔母と暮らします。そこで美しさと才能を兼ねそろえた陳妙に出会います。陳妙は家族と離れ離れになり、寺院に避難していました。陳妙は、信仰心から身を置いた訳ではないので、自由な生活や恋愛への憧れを捨てきれません。潘必正から求愛され、2人は恋に落ちます。幸せな時間を過ごしていましたが、潘必正の叔母に見つかり叱咤されます。潘必正は科挙の試験を受けるため再び都へ行かされ、陳妙と離れ離れに。しかし、潘必正の努力が実り、無事試験に合格し、陳妙との結婚が許されました。

『玉簪記』について

玉簪記の作者である高濂は、新しい思想や概念が広まり、それまでの封建的な道徳や教義に影響を与えた明代に生きていました。高濂は、そんな時代に潘必正と陳妙を通じて、新しい愛の概念を聴衆に伝えました。「玉簪記」は、封建的道徳の束縛と道教の制約を打ち破り、自由を切望する女性の気持ちを表現したラブストーリーです。

『朝元歌』のまとめ

「朝元歌、長清短清」は、明代「玉簪記」の戯曲で高濂の作です。
「朝元令」としても知られています。

そもそも『朝元歌』が出てきたのは、舟で歌う商細蕊がきっかけでしたね。

箏曲の「長清や」
「短清」は
別れのつらさに お構いなし
心は静かな水面のよう
『君、花海棠の紅にあらず』第17話より引用
君、花海棠の紅にあらず

『君、花海棠の紅にあらず』第17話

参照:(株)平凡社 百科事典、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典、小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

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