華流ドラマ『夢華録』は、2022年の「最優秀中国ドラマ」のランキング1位に選ばれたという、超話題のロマンス時代劇です。
女性同士の友情をコンセプトに、共に助け合い、目標に向かって努力する、そんな自立した女性の姿が描かれています。どんな困難にも決して諦めずに立ち向かっていく女性3人に勇気づけられます。
『夢華録』作品概要
- 制作:2022年|中国
- 原題:梦华录
- 原作:赵盼儿风月救风尘(趙盼児風月救風塵)関漢卿 著
- 脚本:チャン・ウェイ(張巍)
- 監督:ヤン・ヤン(楊陽)
- エピソード数:全40話
(c)Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited
『夢華録』のドラマのタイトルは、「東京夢華録」(とうけいむかろく)という、北宋時代の首都の繁栄を描いた書物からきています。
DVDのご購入はコチラ↓
あらすじ
では、『夢華録』のあらすじから見ていきましょう。
舞台となるのは11世紀の初頭、北宋時代の東都です。
皇后の人生にまつわる絵巻「夜宴図」が消失しました。これは皇后の過去の純潔に関わる恐れがあり、皇帝と国の未来を弱体化させてしまうかもしれません。
そこで、特務機関の指揮官・顧千帆(チェン・シャオ)は、絵巻を探し出す任務を与えられます。
一方、杭州で茶坊を営む趙盼児(リウ・イーフェイ)は、妹のようにかわいがってきた宋引章(リン・ユン)が駆け落ちし、結婚した後に虐待されていると知って、孫三娘(リウ・イエン)と助けに向かいます。
その道中、成り行きで顧千帆が力を貸してくれるのですが、彼は事件を調べるうちに敵の罠にはまり…。
時代背景
舞台となる北宋は、960年の建国から約150年続いた王朝で、『夢華録』では、第3代皇帝・真宗時代(997年~1022年)が描かれています。
真宗の治世は、芸術と文化が花開き、文治政策が進められた時代です。武人の力を抑えるため、科挙によって官僚を採用したことで、軍事力は弱体化し、北方の遼や、西方の西夏に脅かされました。遼と和議を結んで、ようやく平和がもたらされ、経済や文化が発達しました。
経済の発展に伴い、お茶を飲む習慣が役人や文人だけでなく、庶民にも広まり、茶葉を粉末に挽いて飲むのが好まれていたようです。文人たちは茶館に足を運び、お茶の良し悪しを議論していたとか。このドラマでは「斗茶」といって、技を駆使してお茶の湯色・水痕・茶味の3つを競い合うシーンが登場します。
相関図
ちょっと見ずらいですが、主人公の趙盼児を中心とした人物相関図となっています。
『夢華録』のキャスト
リウ・イーフェイ:趙盼児(ジャオ・パンア) 役
官僚の家の生まれ。9歳の時、父親が罪に問われて家が没落し、芸妓になった過去を持ちます。
自立心が強く、友達と共に茶坊を経営。ある客が「夜宴図」で借金を肩代わりしました。
科挙の試験を控える婚約者(欧陽旭)がいましたが、合格して役人になると、一方的に婚約を破棄されてしまいます。欧陽に会うため、東都へ向かうのですが、成り行きで顧千帆と行動を共にすることに。
リウ・イーフェイ(劉亦菲)
1987年8月25日生まれ(37歳)。湖北省武漢市出身。国籍はアメリカ
出演作:『ムーラン』「去有风的地方」「玫瑰的故事」など
リウ・イーフェイの出演作一覧
チェン・シャオ:顧千帆(グ・チエンファン) 役
皇城司(宮廷秘密警察)の指揮官。任務を遂行するためには冷酷で非情になるので「生きる閻羅」と呼ばれています。
宰相・蕭欽言の息子ですが、出世するために母子共々縁を切られ、母親の姓を名乗っています。亡き母を蕭家の墓に入れさせるため、五品の官人を目指しています(五品の母は称号を授けられ、公式に埋葬してもらえるため)。
消えた「夜宴図」を探し出す任務を与えられました。
チェン・シャオ(陳暁)
1987年7月5日生まれ(37歳)。安徽省合肥市出身。180cm
出演作:「冰雨火」「人生之路」など
リウ・イェン:孫三娘(ソン・サンニャン) 役
趙盼児の隣人。料理の腕前があり、江南料理とお菓子作りが得意。腕っぷしが強く、喧嘩っ早いですが、根は優しくて温かい性格。
夫に捨てられ、息子に会うことを禁じられてしまい、絶望のあまり、川に飛び込んで自殺を図りますが、顧千帆と趙盼児に救出されます。
その後、趙盼児と共に東都へ移り、茶店を開きます。
リウ・イェン(柳岩)
1980年11月8日生まれ(44歳)。湖南省衡陽市出身。164cm
出演作:「神龍〈シェンロン〉-Martial Universe-」『イップ・マン外伝 マスターZ』など
リン・ユン:宋引章(ソン・インジャン) 役
琵琶の名手。芸妓として育ちました。
純粋な性格で、趙盼児と孫三娘を姉のように慕っています。
趙盼児の反対を押し切って周舍と結婚したものの、金をせびられ、虐待されてしまいます。
趙盼児と孫三娘に救出されたものの、別の男にまた騙されてしまいます。
リン・ユン(林允)
1996年4月16日生まれ(28歳)。浙江省湖州出身。169cm
出演作:『人魚姫』「蒼穹の剣」など
欧陽旭(オウヤン・シュ):
趙盼児の婚約者。倒れていたところを趙盼児に助けられ、学費まで出してもらったが、科挙に合格すると、高家に婿入りすることを選び、婚約を破棄。趙盼児の身を守るためではあったものの、趙盼児の逆襲を恐れ、宮観官副使に任命されて西京へ逃れる。その後、高慧との婚約も破棄されると、「夜宴図」をエサに斉牧に取り入って東都へ戻る。
杜長風(ドゥ・チャンファン):
進士。欧陽旭の友人。京城の名家出身で古い価値観の持ち主。婚約破棄された趙盼児に、欧陽旭の妾で満足しろと言って孫三娘の怒りを買い、河に落とされる。夜盲症が原因で重度の近眼になり、生徒にからかわれることも。趙盼児の茶店とは知らず常連になり、孫三娘に度々助けられるうち、好感を抱く
徳叔:
欧陽旭に仕えるが、指示に反することが多い。欧陽旭が預かっていた「夜宴図」を役人の誕生祝いに贈ってしまう。欧陽旭が家を売ることに反対して撲殺される
周舍(ジョウ・シェ):
錢塘の商人。宋引章をだまして結婚すると本性を現し、監禁して暴行を繰り返す。趙盼児の計略で官府に訴えられ、家の財産は宋引章のものに
雷敬(レイ・ジン):
皇城司使。顧千帆が自分の地位を脅かすと考え、消し去ろうと企んでいたが、蕭欽言に阻まれて断念
于中全:
皇城司都頭。雷敬の配下。敵対する顧千帆を抑えつけるため、趙盼児を陥れようとして失敗し、西夏と結託した上、雷敬の財産を横領して処罰される
池蟠(チ・パン):
東都十二行総行頭。趙盼児にやられっぱなしだったが、ある事で趙盼児に助けられて、わだかまりを解消。酒楼を趙盼児に管理させるうち、気持ちに変化
陳廉(チン・リェン):
東都出身。秀州の武官だったが、逃亡中の顧千帆に仕えて皇城司に入る。趙盼児らに家を貸し、姉のように慕う。初めは葛招娣を敵視していたが、次第に心を寄せるように
沈如琢(シュン・ルジュオ):
東都で三王朝に渡って続く名門の出。教坊司著作郎。音楽や舞いに造詣が深く、風流で華やか。宋引章を利用して、官僚たちの支持を得ようと企む
張好好(ジャン・ハオハオ):
双喜楼で一番の歌妓。宋引章と親しく、沈如琢の本性を教える。宋引章が名声を上げると嫉妬し、池蟠に八つ当たりして喧嘩別れ
葛招娣(グ・ジャオディ):
高慧の乳母の指示で、趙盼児を陥れようとしたが、すぐに見破られ、その後、和解して茶屋で給仕係に。初めは陳廉と犬猿の仲だったが、次第に惹かれていく
皇帝(真宗):
道教に傾倒。病で太子を立てたが、即位後に実子でないことが判明
皇后(劉婉):
「夜宴図」所有者の欧陽旭を裏で操って、半派閥の斉牧を追放させる
高鵠(ガオフ):
欧陽旭が科挙に合格すると婿入りさせようとしたが、皇帝に宮観官に任命されたと知って婚約を破棄。趙盼児の美貌と聡明さに、妾にしようとしようとした
高慧(ガオフイ):
高鵠の娘。欧陽旭の婚約者。欧陽旭との結婚を望んでいたが、趙盼児に本性を知らされ、友情が生まれる
斉牧(チム):
顧千帆の叔父。反皇后派。政敵の蕭欽言を陥れようと策を練り、顧千帆を自分の駒として利用。蕭欽言親子の対立を煽る。しかし、皇后の策略で流刑に
蕭欽言:
顧千帆の父親。身分が低い頃に顧千帆の母・顧淑娘と結婚したが、官職に就くと顧母子を捨て去り、名家の娘を娶る。顧千帆が立派に育ったのを見て、蕭家を継がせようとする。東都へ戻って宰相に復帰。目的を達成するためには手段を選ばない
蕭謂(シャオウェイ):
蕭欽言の息子。顧千帆と異母兄弟。于中全に唆されて顧千帆を陥れようとしたが、ある事件で顧千帆に救われると、後に顧千帆が投獄された時に助ける。さらに趙盼兒が蕭欽言に害されないよう保護する
鄭青田(ジェン・チンティエン):
錢塘県県令。私的に海路を開き、事実が漏れぬよう、楊知遠を殺害。雷敬と結託して顧千帆を消し去ろうとしたが、蕭欽言に死を賜る
柯政:
30年以上務めた宰相の座を蕭欽言に譲り、東都を去る。蕭欽言の宴で宋引章の演奏を気に入り、琵琶に一筆したためる
傅子方(フ・ズファン):
孫三娘の息子。厳しい母に嫌気が差し、父と義母と暮らす。しかし、お金をだまし取られて、孫三娘のいる東都へ。母が杜長風と再婚すると知ってショックを受ける
『夢華録』の見どころ
前半は主に顧千帆と趙盼児の恋愛模様と、新天地で茶店の経営を始めて、強く生きていこうとする3人の女性の姿を描いたストーリー展開となっています。身分の違いをものともせず、顧千帆と趙盼児は結ばれるかと思いきや、思いがけないことで誤解が生じてしまい、さらに、過去に起きた事件が2人を引き離すことになります。
そして後半からは、消えた「夜宴図」の事件解決に向けて、話が進んでいきます。「夜宴図」には、皇后が妓女出身の側室だったと窺い知れる描写があると言われていて、趙盼児の元婚約者・欧陽旭をうまく絡めながら、話が二転三転していきます。
撮影地に注目!
のどかでゆったりとした時間が感じられる美しい景色にうっとり。川を船で行き来する様子は、まるでプロモーションビデオのようで、穏やかで緑豊かな景色に心が癒されます。盼児が営む茶房からの眺めも最高!そんな銭塘の風景は杭州で撮影されたのかと思いきや、実際は横店影視城や無錫などの場所で撮影されたようです。
ちなみに、第1話で盼児がお茶にラテアートらしきものをしていましたが、実際に宋代には流行していたというから驚きです!
『夢華録(むかろく)』はU-NEXT(ユーネクスト)で独占配信されています!
『夢華録』全46話が見放題だよ!
お試し期間中に解約すれば完全無料‼
以上、『夢華録』の見どころ・あらすじ・相関図・登場人物・キャストをご紹介しました。