華流ドラマ『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』は、北宋第4代皇帝・仁宗が名君として成長する姿を描いた歴史超大作です。
国に尽くす皇帝役を演じるのはワン・カイ、そして、皇帝を支え続けた皇后役をジャン・シューインが好演しています。
他にどんなキャストが『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』に出演しているのでしょうか?相関図と共に見ていきましょう!ドラマの舞台となった北宋の時代背景もまとめました。
『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』作品概要
- 制作:2020年|中国
- 原題:清平乐
- 原作:孤城閉(米蘭lady 著)
- 脚本:朱朱(ジュ・ジュ)
- 監督:張開宙(ジャン・カイジョウ)
- エピソード数:全69話
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『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』の読み方は、「こじょうへい じんそう そのあいとたいぎ」です。
史実をもとに作られたベストセラー小説『孤城閉』をベースに、皇帝や後宮の人間模様が描かれています。
実母の存在、廃后問題、宮中での反乱などは、すべて歴史上の事実で、さらにドラマの後半は、趙徽柔が実際に起こした騒動に焦点を当てています。
あらすじ
では、『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』の全体のあらすじから見ていきましょう。
若くして帝位を継承した北宋皇帝・趙禎は、生き別れとなった実母を思い心を乱す。乳母の許氏を問いただし、実母・李蘭恵の現況を聞いた趙禎は、夜中に宮中を抜け出し実母の暮らす場所へと馬を走らせる。李蘭恵は喜びに胸を震わせるが、亡き先帝を祭る雅楽の音色を耳にして、趙禎が息子ではなく皇帝であると思い知る。
引用:公式サイト
時代背景
舞台は11世紀の北宋です。日本は平安時代ですね。
1022年、第3代皇帝の真宗が崩御すると、趙禎(仁宗)はわずか13歳で即位しました。これと同時に嫡母である太后は、幼い皇帝を補佐するために垂簾聴政を行い、政治を掌握しました。
垂簾聴政とは:皇帝が幼い場合、皇后・皇太后などが代わって摂政政治を行うこと。
1033年に太后が亡くなると新政を開始し、郭皇后を廃して新たな皇后として迎えました。そもそも郭皇后は趙禎の寵愛を得られず、尚美人と楊美人と諍いを起こして、趙禎にうとんじられていました。
趙禎は臣下からの諫言を広く受け入れ、安定と繁栄の時代を築き上げました。趙禎の治世は「慶暦の治」と呼ばれ、文治主義(有能な文人官僚による政治)が行われ、多くの優れた人材を登用しました。
960年 |
匡胤(太祖)が部下に擁立されて宋(北宋)を建国。都は開封 武断主義から文治主義への転換をはかる |
979年 | 第2代皇帝・太宗が中原を統一 |
997年 | 第3代皇帝・真宗が即位 |
1004年 | 遼から侵攻を受け「澶淵の盟」を結ぶ |
1010年 | 趙禎が誕生 |
1022年 |
第4代皇帝・趙禎(仁宗)が即位 太后の垂簾聴政が始まる |
1033年 |
太后が逝去 趙禎の新政が始まる |
1034年 | 曹丹姝が皇后に冊封 |
1038年 | タングート族の李元昊が西夏を建国 |
1044年 | 西夏と慶暦の和約を結ぶ |
1069年 | 王安石が新法を施行 |
1101年 | 第8代皇帝・徽宗の新政が始まる |
1115年 | 金の成立 |
1125年 | 遼が滅亡 |
1127年 |
第9代皇帝・欽宗が金の捕虜になり宋が滅亡 欽宗の弟・康宗が即位して南宋を再興 |
相関図
相関図はこのようになっています。↓
『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』のキャスト
ワン・カイ:趙禎(ちょうてい)・仁宗(じんそう) 役
宋の第4代皇帝。六郎。皇帝に即位したものの、長年、太后の劉娥に朝廷の実権を握られ、不満がたまっていました。
実母である李順容の存在を知って、皇宮へ連れ戻そうとします。しかし「順容に権力を持たせるな」と先帝の遺命を受けていた太后も苦悩していたと分かって思いとどまります。
その後は慎み深い名君となり、優れた官僚を多く輩出します。
太后が決めた郭皇后を廃した後、陳熙春を皇后にしようとしましたが、重臣たちに反対されて曹丹姝を娶ります。 曹丹姝に信頼を寄せる反面、掟に厳格すぎて窮屈に感じることも。
ワン・カイ(王凱)
1982年8月18日生まれ(42歳)。湖北省武漢市出身。
代表作:「大江大河」「琅琊榜 〜麒麟の才子、風雲起こす〜」など
ジャン・シューイン:曹丹姝(そうたんしゅ) 役
趙禎の2人目の皇后。名門武家出身の才女。祖父は開国の将として三朝を補佐し、叔父も反逆者を降伏させた王朝一の名将。書院で范仲淹の教育を受けました。
生まれる前から決められていた許婚がいましたが、互いに結婚する気がなく破談に。憧れていた仁宗皇帝に嫁いだものの、皇帝は命を受けて仕方なく自分を娶ったことが頭から離れません。
子にも恵まれず、妻ではなく国母としての役割を全うすることに。
ジャン・シューイン(江疎影)
1986年9月1日生まれ(38歳)。上海市出身。
出演作:「九州縹緲録~宿命を継ぐ者~」「孤城閉~仁宗、その愛と大義~」など
レン・ミン:趙徽柔(ちょうきじゅう) 役
仁宗皇帝と苗心禾の間に生まれた娘。皇帝の寵愛を受けて育ちます。
実母の実家を気にかける皇帝が、徽柔を母の甥・李瑋に嫁がせたことで、国を揺るがす事件を引き起こします。
レン・ミン(任敏)
1999年12月17日生まれ(24歳)。湖南省常德市出身。
代表作:「最美逆行者」「五行世家」など
ビエン・チェン:梁懐吉(りょうかいき) 役
陛下の実母が作り方を習った砂糖漬け菓子店の息子。梁元生の弟
早くに両親を亡くし、叔母に売られて宦官に。本名は梁元亨ですが、名前を聞かれて避諱(皇帝の名を避けること)をしなかったので、間違えないように曹皇后が改名してくれました。
趙徽柔が幼い頃から世話係を務め、やがて趙徽柔に特別な想いを抱くようになります。
ビエン・チェン(辺程)
2004年8月6日生まれ(20歳)。河北省保定市出身。
代表作:「如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜」「風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~」など
ワン・チューラン:張妼晗(ちょうひつかん) 役
宮中の踊り子。幼い頃に仁宗皇帝に救われて以来、ずっと慕い続けていました。教習・賈玉蘭の協力を得て貴妃に。
独占欲が強く、愛情に飢えており、皇帝の存在だけが頼り。皇帝の寵愛を受け、傍若無人に振る舞い、皇后を敵視します。
ワン・チューラン(王楚然)
1999年1月21日生まれ(25歳)。山東省出身。
代表作:「花と将軍~Oh My General~」「燕雲台-The Legend of Empress-」など
シュー・リンユエ:苗心禾(びょうしんか) 役
仁宗皇帝の乳母の娘で幼なじみ。温和で従順。実母の死でふさぎ込む皇帝に尽くし、貴妃となります。
娘の趙徽柔を産みますが、皇帝の愛が自分ではなく、娘に注がれていることに寂しさを感じるように。
シュー・リンユエ(许龄月)
1992年1月24日生まれ(32歳)。雲南省曲靖市出身。
代表作:「擇天記」「左耳」など
その他 登場人物
劉娥(りゅうが) 太后。趙禎の嫡母。先帝の遺命で垂簾聴政を行う。国と趙家を守るため、大臣たちの反逆や結党、簒奪の企てを抑える |
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韓琦(かんき) 書生の頃、悪漢と渡り合い、民が苦しむ根源は皇帝にある、と本人と知らずに非難。科挙に合格すると民のために尽くす |
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晏殊(あんしゅ) 15歳で科挙に合格した神童。仁宗皇帝の師であり補佐役 |
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張茂則(ちょうぼうそく) 宦官。権力者と結託した罪で一家は滅びた。それ以降宮中で育ち、7歳から陛下付きに。仁宗皇帝が最も信頼する人物。曹皇后に密かに思いを寄せる |
李蘭蕙(りらんけい):
仁宗皇帝の生母。李順容。先帝の遺命で墓守となり、永定陵に暮らす
郭清悟:
皇后。劉娥の推挙で皇后に。呂夷簡を怒らせて、皇后を廃される。仁宗皇帝が後宮に戻そうとした矢先、急死
趙元儼(ちょうげんげん):
八大王。仁宗皇帝の叔父。太后が趙禎を生母から奪い取ったと訴える
趙宗実(ちょうそうじつ):
仁宗皇帝の養子。曹皇后に連れられて宮中で育つ
高滔滔(こうとうとう):
曹皇后の妹の娘。皇后の養女となり、趙宗実と共に育つ
呂夷簡(りょいかん):
宰相。官僚たちを手中に収めて牛耳る。范仲淹と対立
范仲淹(はんちゅうえん):
晏殊の推挙で書院の教育を任される。剛直な性格で度々他の官僚と衝突。左遷されては都へ呼び戻される
富弼(ふひつ):
晏殊の娘(清素)の婿
欧陽修(おうようしゅう):
唐宋八大家の一人とされる名文家の出身。省試で晏殊に高く評価されるも、太后に好かれず下位で合格
夏竦(かしょう):
枢密使。許嫁の賈玉蘭がいたが、皇帝に別の女性と婚姻を命じられる。賈玉蘭と逢瀬を重ね、夫人に追い込まれる
王拱辰(おうきょうしん):
若くして殿試に合格し、宋で最も若い状元に。娶った薛奎の三女が亡くなって五女と結婚すると、義兄の欧陽修にバカにされる
江徳明(こうとくめい):
内侍省都都知。太后を追いやろうとする仁宗を諭す任務を張茂則に与える
任守忠(じんしゅちゅう):
内侍省都都知
陳熙春(ちんきしゅん):
女官。商人の娘から楊太妃の養女へ。仁宗皇帝に見初められる
賈玉蘭(かぎょくらん):
教習女官。張妼晗を皇帝に売り込む
董秋和(とうしゅうわ):
尚服局の典飾。実家が薬剤と香料の店で、医術の心得もある。化粧と髪結いの腕を高く買われる
梁元生(りょうげんせい):
砂糖漬け菓子店の息子。梁懐吉の兄。薬が買えなくなって父親が他界し、清風楼で働く。叔母が不正を働き、鎮戒軍に入れられる。狄青将軍の配下になって功績をあげたが、清風楼に戻る
以上、『孤城閉~仁宗、その愛と大義~』のあらすじ・相関図・登場人物・キャスト・時代背景をご紹介しました。