君、花海棠の紅にあらず | 昆劇と京劇の違いは何?

崑劇とは?京劇と崑劇の違い

崑劇(昆劇)は京劇より古い戯曲の一形式です。どちらも中国の古典演劇の流派ですが、発祥した時代と場所が違います。

崑劇は京劇の本源とも言えるものだ
役者なら誰でも思いがある
皆はこう呼ぶ
”百劇の祖”と
『君、花海棠の紅にあらず』第18話より引用
君、花海棠の紅にあらず

『君、花海棠の紅にあらず』第18話

崑劇では小道具は机と椅子のみで、あとは役者の演技(しぐさ、唱、台詞、立ち回り)と動き(手振り、視線、歩き方など)で表現します。京劇ほど派手な立ち回りはありません。

崑劇の由来

崑劇は元末から明の初めに、崑山(現・江蘇省蘇州市東部)で流行した*戯文の*腔調に、他の南曲や北曲の長所を取り入れて創始されました。
*戯文(ぎぶん)とは
古典的な演劇である戯曲形式の一つで、南方系の楽曲を用いる。南曲戯文(なんきょくぎぶん)、南戯(なんぎ)ともいう。清代になり、京劇が隆盛すると戯文の新作は作られなくなった。

崑山が発祥の地とされることから「崑劇」と呼ばれます。

崑劇と京劇の見た目はほとんど同じですが、違いは歌や節回しなど音の部分にあります。

腔調(こうちょう)

戯曲に使われる楽曲の曲調や演奏法、節回しなどの体系を腔調といいます。主に崑腔(クンチアン)、高腔(ガオチアン)、バンズチアン皮黄腔(ピーファンチアン)の四系統があります。

崑腔:崑曲などに用いられる曲調。伴奏楽器は主に笛。崑山腔ともいう。
高腔:川劇などに用いられる曲調。合唱による伴唱が特徴。伴奏楽器は主に打楽器。
バンズチアン:各地の劇に用いられる曲調。伴奏楽器の一つにバンズという拍子木に似た打楽器を用いる。
皮黄腔:京劇などに用いられる曲調で、西皮腔と二黄腔をあわせた名称。西皮腔は北方音楽特有の7音音階、二黄腔は南方の5音音階を基調とする。 

苏州戏曲博物馆 中国昆曲博物馆 馆藏 昆曲演出楽曲

崑劇の伴奏楽器

崑劇は伴奏の笛をメインに、複雑な旋律、節回しによって発達しました。17~18世紀は崑劇がほぼ独占し、『還魂記』『長生殿』『桃花扇』などの名作はすべて崑劇の腔調で歌われました。

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