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『風起花抄(ふうきかしょう)~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』は、刺繍で天下一の技を持つ母の死をきっかけに、人生が大きく変わってしまった庫狄琉璃(グーリー・ナーザー)が、母の死の真相を探り、宮廷に渦巻く陰謀に立ち向かう中国ドラマです。
こちらの記事では、『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』の見どころや、あらすじ・キャスト・相関図など、基本情報を詳しくまとめています。
『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』作品概要
- 制作:2021年|中国
- 原題:風起霓裳
- 原作:大唐明月(蓝云舒 著)
- 脚本:メイ・インジュ(梅英菊)、ワン・イン(王英)、ラン・ユンシュー(蘭雲舒)
- 監督:チャン・カーラム(陳家霖)、ホー・ジェンホワ(何振華)、ワン・ジューミン(王燭明)
- エピソード数:全40話
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あらすじ
舞台は7世紀・唐の宮廷で、第2代皇帝・李世民の時代です。あの武則天も登場しますよ。
如意衣装店は長安一の人気店。そこで働く安四娘は、“天下第一針”の称号を持つ刺繍の達人で、かつて宮中で陛下から”金針”を賜ったこともある腕前の持ち主です。しかし、安氏は平凡な生活を望んで皇宮を去りました。
娘の庫狄琉璃と暮らしていたある日、武元華が才人に封じられると、婚礼衣装の注文を受けますが、弟子の卓錦娘に陥れられて囚われの身に。安氏は不禄院の孫徳成に助けを求めると、琉璃を託して自害してしまいます。
不禄院で豆子と名を変えて育った琉璃は、男装して医官を務めますが、母から受け継いだ刺繍の技が卓錦娘の目に留まってしまい、素性がバレる前に宮中から脱出します。
その後、琉璃は母の死の真相を明らかにして、無実の罪を晴らそうと決心します。裴行倹と出会った琉璃は次第に惹かれていきますが…。
相関図
出典:公式サイト
『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』の登場人物・キャスト
庫狄琉璃(こてきるり) 役:グーリー・ナーザー(娜扎)
素直で優しい性格の持ち主。天下一の刺繍の腕を持つ母(安氏)から針仕事を禁じられていましたが、ひそかに母の技術を見て学んでいたので、刺繍作りは名人級です。
天賦の才を持つ瑠璃を案じた安氏は、”金針”と”安氏 刺繍奥義”を瑠璃に託して武府へ送り、決して素性を明かさないよう言い残してこの世を去りました。母なき後は孫徳成に引き取られて、不禄院で豆子として育ちます。
男装して医官を務めていたものの、安氏の技を受け継ぐ者がいると知れ渡り、身の危険を感じて宮中から脱出。玉児と名乗って絵師として働き始めた矢先、手配書が張り巡らされ、義父と友を救うために再び宮中へ戻ります。
母と卓錦娘は名ばかりの師弟関係だったと知って、母の死の真相を探ることに。
グーリー・ナーザー(娜扎)
1992年5月2日生まれ(32歳)。ウルグイ自治区ウルムチ市出身。172m
出演作:「擇天記(たくてんき)~宿命の美少年~」「十年三月三十日〜その愛、時をこえて〜」など
裴行倹(はいこうけん) 役:ティミー・シュー(許魏洲)
少年時代を演じているのはビエン・チェン
字は守約。武術を学び、国を守る日を夢見て、科挙の試験を受けるために上京しました。
瑠璃との出会いは、蘇将軍に弟子入り志願した際、射った矢がたまたま琉璃の手巾に当たったのがきっかけ。
武才人に頼まれて、役人に追われる瑠璃を逃がす手助けしましたが、瑠璃は捕らえられてしまい、”金針”と”安氏 刺繍奥義”を預かったまま時が流れます。
その後、成長して偶然再会するも、2人はお互いに気づかず…。
国子監四門学の学生になった行倹は、科挙の試験方法と明経科のあり方に言及し、李治と科挙制度の改革推進を目指します。
ティミー・シュー(許魏洲)
1994年10月20日生まれ(30歳)。上海市出身。185cm
出演作:「シークレット♡ハウス~恋の相手はトップスター!?~」など
李治 役:ジャオ・シュンラン(趙順然)
皇太子。太宗皇帝の第9子。飲酒と詩作を好み、酔香楼に通いづめと言われていますが、国が良くなるためにどうすればいいかを常に考えています。科挙の改革を奏上したことで曹王との溝が深まります。
裴行倹と意気投合して国のために力を尽くし、のちの第3代皇帝高宗となります。
曹王と楊妃から命を狙われますが、裴行倹と豆子、武媚娘たちに助けられます。
ジャオ・シュンラン(趙順然)
1995年4月16日生まれ(29歳)。重慶市出身。185cm
出演作:「片思い~秘密の恋心~」「夢織姫~秘密の貴公子に恋をして~」など
武媚娘 役:シー・シー(施詩)
太宗皇帝の妃。まだ才人だった頃、婚礼衣装を頼みに行った先で、瑠璃と知り合います。大理寺の役人に捕らえられそうになった瑠璃を逃すため、裴行倹を遣わせました。
その後、瑠璃とは知らず、男装して医官を務める豆子の刺繍の才を見抜き、豆子がピンチに陥ると便宜を図ります。豆子の正体を知ると再会を喜びます。
楊妃を敵に回すと李治と友好関係を築きますが、楊妃らの策略から逃れるため、仏門に入ることに。
シー・シー(施詩)
1990年2月6日生まれ(35歳)。安徽省出身。
出演作:「武則天-The Empress-」「明蘭〜才媛の春〜」など
卓錦娘(たくきんじょう) 役:李芯逸
尚服局の大家。“天下第一針”の称号を持つ安氏の弟子。
楊妃が皇后になると噂を聞くと、取り入るために冊封の儀で着る褘衣を安氏に作らせました。しかし、楊妃が皇后になれないと分かるや、安氏に謀反の罪を着せます。
“天下第一針”の称号の証しとなる金針を手に入れるため、安氏を死に追いやり、瑠璃を捕えます。その後、宮中で豆子が持っていた巾着の刺繍が安氏のものと見なすと、出所が分かるまで執拗に調べ、豆子を排除しようとします。
1980年4月30日生まれ(44歳)。北京出身。
出演作:「永遠の桃花~三生三世」「王朝の謀略 周新と10の怪事件」など
その他 登場人物
その他の登場人物はタップしてご覧ください。
庫狄延忠(えんちゅう):
安氏と曹氏の夫。琉璃と珊瑚の父親。安氏が捕らえられると保身のために安氏を離縁します。数年後、瑠璃が姿を現しても知らんぷり。
曹氏:
庫狄延忠の妾。珊瑚の母親。安氏と離縁するよう庫狄延忠を唆し、安氏が亡くなると“天下第一針”の称号を掲げて、曹記衣装店を開きます。
庫狄珊瑚:
曹氏の娘。琉璃の妹。琉璃と間違われて2つの縁談が舞い込み、波乱を起こします。
庫狄五娘:
琉璃と珊瑚の叔母。庫狄延忠の妹。裴都尉府の妾
曹吾(そうご):
曹氏の甥。阿霓のことが好き
安四娘(あん・しじょう):
琉璃の母親。天下一の刺繍の腕を持つ。隠遁生活を送っていましたが、謀反の罪を着せられてしまい、琉璃を守るために自ら命を絶ちます。
安四郎(あん・しろう):
安氏の兄。如意衣装店の店主。琉璃の叔父
阿霓(あげい):
安四郎に助けられ、如意衣装店の番頭に。琉璃を守るため裴行倹と奮闘
孫德成(そん・とくせい):
不禄院主事内侍。宮廷で防疫や遺体処理を行う医官。安氏とは旧知の仲。瑠璃の死を偽装して、宮中で男として育てます。
順子
:孫德成の愛弟子。心優しいが気弱な性格。琉璃の素性がバレないように、琉璃が作った巾着を宮中で売ったことで捕らえられてしまいます。拷問されても豆子の正体は明かしません。
魏林(ぎりん):
手癖が悪いので不禄院に異動させられました。卓大家に取り入って内通者に。豆子を始末するよう命じられましたが、失敗して口封じされてしまいます。
林尚服:
尚服局の尚服。野心を抱く卓錦娘を危ぶみます。金針を手に入れて“天下第一針”を継ごうとする卓錦娘を豆子と技術で競わせます。
鄧七娘(とう・しじょう):卓大家に忠実な尚服局の織女。曹吾の遠縁の親戚。危機が迫っている皇太子と豆子を危機から救い、その後も裴行倹と協力して豆子を助けます。
阿碧:尚服局の織女。豆子にライバル心
采月(さいげつ):元々曹王府にいたというだけで林尚服に重用されています。
李世民:唐の皇帝。李治、曹王、福王の父親。長孫皇后の亡き後は楊妃を寵愛しています。病で重篤になると皇位継承を狙う楊妃と曹王の餌食に。
長孫皇后:前皇后。安氏を重用していました。
楊妃:太宗の寵妃。李明の養母。李明を皇太子にしようと武氏を牽制し、唐は3代で武姓を名乗る女性が主となると流言。皇帝の意識が戻らないうちに崩御を宣言し、偽の聖旨を読み上げて李治を廃太子しようとして幽閉されます。
李明:十四皇子。曹王。薛旭と結託。皇太子の座を狙って李治を陥れようとします。
蒲巴弩:曹王の近衛。薬を飲まされて依存症になり、曹王の言いなりに。曹王の悪事を暴くため、牢獄された豆子を救い出します。
松濤:武才人の宮女。侍衛と密会しているのが楊妃の宮女に見つかってしまい、楊妃に豆子の情報を流します。
王伏勝:東宮の太監
臨海大長公主:李淵の十六公主
潘秦海(はん・しんかい):内侍院副総管。お金に卑しく、卓錦娘に抱き込まれて孫德成と豆子を冷遇。豆子が皇太子と親しくなると卓錦娘と手を切りますが、曹王から皇帝の薬に毒を盛るよう脅されます。
『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』の登場人物のモデルはいる?
庫狄琉璃
庫狄琉璃のモデルは華陽夫人 庫狄氏という実在の人物です。
北方民族である鮮卑族の出身で、武則天に仕えた女官から、唐の第3代皇帝・高宗の名臣・裴行倹の妻になりました。
庫狄氏の没年は717年、裴行倹は682年ということから、庫狄氏と裴行倹は、かなりの年齢差があったと推測されています。同じ墓にも入っていないので、庫狄氏は裴行倹の早逝した息子の妻だったという説もあるようです。
裴行倹
裴行倹は唐の時代に名将として活躍した人物です。ドラマで描かれていた通り、蘇将軍に指導を受け、さまざまな戦術を学んだそうです。唐と西域との外交に尽力し、突厥の鎮圧に貢献するなど、多くの実績を残しました。
兵法にも長けており、まさに文武両道でしたが、武則天を皇后に刪立するのを反対して、西州都督府の長史に左遷されてしまいました。
庫狄氏との間には息子の光庭がいましたが、他にいた7人の子供の母親は誰かは分かっていません。
『風起花抄』では、この2人以外にも、武媚娘や李世民、李治など歴史上の人物が、これまでのドラマとは違った新たな解釈で登場します。
『風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~』見どころ
『風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~』の見どころを3つのポイントにまとめてみました。
- 刺繍がテーマ
- 主人公の設定
- 唐の時代設定
唐代の“尚服局”を舞台に、宮廷で刺繍や服作りを行うシーンは「大唐流流~宮廷を支えた若き女官~」のようです。
しかし本作は、刺繍が原因で琉璃の母親が命を落とし、その真相を追求するという内容で、”金針”と”安氏 刺繍奥義”がストーリーの重要なカギとなっています。
瑠璃の運命は、安氏の刺繍の技によって大きく変わってしまったのがポイントです。
また、琉璃の刺繍の才能により、武媚娘と楊妃の衣装をめぐるバトルが勃発。衣装はただ着るだけのものではなく、人の命運をも左右する様子がうかがえます。
庫狄琉璃は衣装店の娘であり、宮中の医官でもあるという2つの身分で活躍します。
宮中では男性として育ったという設定でも、あんなにかわいい顔なら男装しててもバレるでしょ?というのをよそに、ドラマの中では男性として通用しているのは中国ドラマあるあるですね。
庫狄琉璃のモデルと裴行倹は実在の人物ですが、あまりドラマや映画では取り上げられていないようです。「武則天」でおなじみの人物も登場するので、そちらと見比べながら観るという楽しみ方もできそうです。
唐代を舞台にした代表的なドラマに「武則天-The Empress-」がありますね。鮮やかな色彩に溢れた、華やかな宮廷ドラマですが、『風起花抄~宮廷に咲く琉璃色の恋~』も衣装や刺繍はもちろん、細部までこだわり抜いた豪華なセットや小道具に加え、世界各地から使節や商人が集まる当時の国際色豊かな長安を垣間見ることができます。
以上、『風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~』の見どころ・あらすじ・相関図・登場人物・キャストをご紹介しました。