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君、花海棠の紅にあらず|第13話・14話・15話・16話のあらすじ

『君、花海棠の紅にあらず』のあらすじ第13話~第16話(全49話)

『君、花海棠の紅にあらず』第13話~第16話までのあらすじとネタバレです。ネタバレを見るには をタップしてください😃

今回から新たに登場する人物

二親分:匪賊·グーの弟
古大犁グーダーリー:匪賊·古親分の娘

第9話~第12話のあらすじ・ネタバレ

第13話 不器用な感謝

水雲楼は姜家率いる隆春班に役者を引き抜かれ、新演目の上演が危うくなる。商細蕊は他の一座に代役を頼みに行くが、姜栄寿を恐れ、受け入れてくれる一座はなかった。窮地に立たされても程鳳台を頼ろうとはしない商細蕊だったが、程鳳台は水雲楼のために精力的に動いていた。一方、程鳳台の商いを妨害する動きが少しずつ露呈し始め…。


水雲楼から古株を引き抜き、新演目についても聞き出せたと知り、気をよくした姜栄寿。商細蕊は年貢の納め時だと笑いが止まらない。

一方の水雲楼は、対決前の大切な時に役者を引き抜かれ、窮地に立たされていた。契約なんか守らなくてもいいと大聖は言うが、座長は契約書にある”違約金を払えば自由の身”という約束は守るつもりだ。融通が利かないから約束にとらわれると無駄口をたたく大聖に、人を借りてこいと座長が指示する。

その後、細蕊は役者を探し回るが、北平に役者を貸す一座はいないから探すだけ無駄だと忠告される。対決にどちらが勝とうと姜栄寿に嫌がらせをされるから関わりたくないのだ。姜会長に頭を下げさえすれば、同じ流派の大師匠だから1年も休ませないはずだと諭される。

座員たちが暖を取っている部屋のドアを蹴り開ける細蕊。機嫌が悪い座長は、練習しろと怒鳴り散らす。役も揃わないのに練習なんて無駄と十九が反論する。座員たちが芸達者なら人を借りずに済むと座長。いざとなったら何でも演じさせると言い、ハサミで威嚇し練習に向かわせる。

その反面、座長は悔やんでいた。先代が決めた掟も守れず、内輪から盗人が出たうえ、二旦那の契約もうまくいかず、敵に寝返るやつまで出たと呟く。掟は前からあったがみんな無視していただけで、心がまとまってないと小来が忠告する。まとまりか…と座長。

楽屋で座長が化粧しているところへ支配人がいい知らせを持ってくる。”趙飛燕”の問い合わせが殺到し、券も大半が売れたという。対決は勝てるだろうと喜ぶ支配人。十九が二旦那に詫びるよう座長に頼む。鳳台なら何か方法があるかもしれないと言う。しかし座長は、梨園で商売のやりかたは通用しないと反論。座長は程家で侮辱されたから、財神には頼めないと小来が座長の肩を持つ。細蕊は鳳台の指輪を取り出し思案するが、小来は取り上げ箱に戻す。

水雲楼に戻ると鳳台の姿があった。契約した役者を連れて来たのだ。細蕊に腕前を見てから決めてほしいと任せる。役者に挨拶した細蕊は、有名な先生方が来てくれて光栄だとお礼を言い、水雲楼へ来てもらえたら一座も活気づくと喜ぶ。鳳台が助けてくれたのにお礼も言わない座長を十九がとがめる。

翌日、程鳳台は衣装の検品をするため馬番頭の所へ向かう。商座長は舞台に心血を注いでいるから、衣装には何の問題も許されないと、図柄も布も鳳台が自分で目を通した。衣装の検査が商先生より厳しくなったと使用人が不満を漏らす。そこに細蕊が現れ、何も言わずに、お礼として袋を渡してすぐ立ち去る。

商会の鄭会長が烙子嶺で匪賊に略奪された際の状況を尋ねる。頭目には吃音があり、グー親分の弟の可能性が浮上。弟は気弱そうに見えるが野心があるという。掟を守らず、1か月に2回も略奪している。品を奪い返すにも相手は匪賊で歯が立たないので、会長は品を届けるよう指示する。

品が届いたと喜ぶ匪賊の手下。そこへ親分が戻ってきて、略奪のしすぎを注意する。勝手に略奪なんてしていないとシラを切る弟に、略奪は商号1つあたり月1回だけと再確認し、おとなしく獲物を待てと指示する。親分が出ていくと、品の中に北平商会の鄭会長からの手紙が入っていたと手下が教える。

馬番頭が烙子嶺の近況を報告する。商会の連中は儲かっていないようで、しかも烙子嶺を通るたびに品を奪われているという。最近は回数が増え、8割近く盗られるので、何か裏がありそうだと懸念する。烙子嶺の古親分のことを知っている鳳台は、親分らしくないやり方だと見る。親分は目先の欲にかられないので、弟の仕業かと推測する。

車に乗り込む鳳台に商細蕊が焼き芋を投げる。鳳台は細蕊を車に誘い、妻・范湘児のお詫びをする。細蕊はたとえ奥様に毎日罵られても二旦那とは仲たがいしたくなかった。水雲楼に行ってもいいかと鳳台に聞かれ、大歓迎だと答える。食事の後、細蕊を水雲楼まで送った鳳台は、改めて手腕を発揮するよう願いを伝える。

翌日の稽古は厳しいものになった。女役に氷の上を歩かせ、男役には氷上の缶の上で”馬歩”させる。滑って転ぶ人には容赦なく仕置きする座長。そこへ来た鳳台が氷の上で滑りそうになる。朝から厳しい練習を目の当たりにし、技は一朝一夕では身につかないと、代わりに細蕊の腕前を披露するよう要望する。手本を見せる座長。纏足を履き、歩き方のコツを教える。座長の手本に拍手喝采を送る鳳台と座員たち。

君、花海棠の紅にあらず 第13話

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鳳台に炸醤麺をごちそうする細蕊。40年続いているおすすめのお店だが、潔癖症の鳳台は居心地が悪い様子。店員が席へ案内すると、周りの客に商先生だと気づかれ囲まれてしまう。一節聞かせてとお願いされるが、聞きたければ劇場に来てと答える。今は新しい演目の準備中で、始まったら見に来るよう宣伝するのも忘れない。客の耳に対決の話は届いており、陳紉香がやる演目は閻婆惜で、仙人歩法を取り入れた点がすごいと客が言う。姜栄寿が西太后にお見せして以来、民間には伝わっていないが、今回の対決で甥に技を伝授するのだ。歩き方の妙技なら自分にもあると細蕊が口を開く。技の名は玄女歩法だと発表し、周りの客にも玄女歩法は商細蕊の秘技だと宣伝するよう頼む。

寧九郎と斉王を訪ねた鈕白分。姜会長のやり方に鈕さんは不満を漏らすが、寧九郎は役者たちが技に磨きをかければ客もいい演技が見られると異論を唱える。絵を見て玄女歩法を編み出した商細蕊は、商菊貞の実子ではないが素質は親よりあるようだと評価する。絵と聞いて”救世真経”が消えたことを思い出した斉王。寧九郎が気まずそうに初日はいつかと話をそらす。9日と聞きそれは縁起がいいと喜ぶ。皆で初めて宮廷に上がった日だった。

水雲楼では、京胡の演奏にあわせ、キジの尾を手にした細蕊が舞いを披露していた。素晴らしい舞いに拍手を送る鳳台と座員一同。杜洛城が太鼓を運び込む。あまりの大きさに驚く鳳台。早速、杜洛城は海綿と皮を入れた靴を細蕊に渡し、試すよう促す。本番で皆を驚かせたい細蕊は、座員たちに戻ってセリフを覚えるよう指示し、鳳台も帰らせる。早く帰らないと奥様に怒られると嫌味を言う小来に、失礼だと細蕊が注意する。鳳台は怒ることなく、後日衣装を届けると言い残して帰る。太鼓の上で寝そべりながら、玄女の舞いの練習の後、前後の部分を見直そうと細蕊がつぶやく。

君、花海棠の紅にあらず 第13話
出典:https://winter-begonia.com

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第14話 開祖の降臨

九天玄女の再来と言われる商細蕊、秘伝の絶技を再現する陳紉香。ついに対決の日を迎え、劇場には観客が押し寄せる。姜栄寿は商細蕊の負けを見届けるため、水雲楼側に来ていたが、趙飛燕の舞を観て青ざめる。そんな中、トンネル修繕の現場にいる范漣が匪賊に誘拐される。交換条件を見た程鳳台は、提携しているはずの絡子嶺に異変を感じる。


対決に向け、熱心に稽古する水雲楼一座。対する陳紉香も、姜栄寿から秘技の仙人歩法を伝授されている。互いに厳しい稽古が続く。

ついに対決の日。券はすぐに売り切れ、劇場の外には客が殺到している。

程鳳台が商細蕊を訪ねると、黙想中だった。梨園の先達も開演前に黙想はするが、まるで高僧のように反応を示さないほど深い瞑想に入る例はない。鳳台は、商細蕊の一挙一動を撮影機で記録する機会を逃したと残念がる。毎日座長のそばにいる小来は、座長が生きている限りそばにいて記録する意気込みだ。

一方の陳紉香は、開演前でもまだ歩行の練習をしていた。昼夜練習してきたのにも関わらずまだしっくりこない様子。叔父は利用するときだけ稽古をつけると不満を漏らす。商細蕊は新演目の稽古をして日は浅く、門外不出の技には到底かなわないと弟子がなだめるが、商細蕊を侮るなと陳紉香は制止する。陳紉香は商細蕊を恐れているが、きっと商細蕊も直伝の技を恐れていると自分に言い聞かせる。

商細蕊はまだ黙想している。杜洛城が急ぐよう呼びにくるが黙想中だと小来が窘める。新演目を披露する時間が来たと聞き、”趙飛燕”になると飛び起きる。座員が見守る中、颯爽と出ていく座長。それに続く座員たち。これほど奮い立った水雲楼を見るのは杜洛城も初めてだ。

次々と席が埋まり、ヤーホン劇場の外には列ができている。そこへ会長・姜栄寿が現れる。商細蕊が仙人歩法とどう戦うか見届けに来たのだ。だが、これは身内にも外部にも細蕊を疎んでると文句を言わせないためのパフォーマンスだ。劇場アナウンスが告げる。「商細蕊の玄女の舞 九天玄女の再来だ」「姜家絶技を継ぐ陳紉香 仙人歩法が都で再現される」

フイピン劇場で陳紉香の舞台が始まる。スモークが焚かれ、俗界を離れた神秘的な世界へと誘う。仙人歩法を披露した陳紉香は客から拍手喝采を浴びる。姜栄寿直伝技は北平一だと褒め称えられる。

君、花海棠の紅にあらず 第14話

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するどい視線で商細蕊を見つめる姜栄寿。登宝は、実力は陳紉香に比べたら雲泥の差とけなしていたが、舞台に朱慶祥、丁朝元、王孟光の先生方を発見し、これでは満漢全席だと焦る。大きな太鼓が出てくると観客が身を乗り出す。商細蕊が太鼓に飛び乗る。その手にはキジの尾。軽やかに回転し、華麗に舞う商細蕊に客は大喜び。スタンディングオベーションが起こる。趙飛燕の見事な舞を目にし、悔し気に立ち去る姜栄寿たち。杜洛城は開祖が降臨したと感服する。

程鳳台が舞台裏の商細蕊を呼びに行くと、まるで魂が抜けたように細蕊が座っていた。脚の力が抜けて立てない商細蕊は、趙飛燕が体に移り、魂まで奪ったと言う。勝負に勝ち、今夜を境に生まれ変わった細蕊は、カーテンコールで大喝采を浴びる。ヤーホン劇場の外の客も拍手喝采を送っていた。老弦人も脱帽だと満足して立ち去る。

その頃、范漣が誘拐され脅迫状が届いたと知らせが入った。これを聞いた鳳台は、焦るどころか絡子嶺の匪賊は面白いなと笑う。交換条件に5000発の弾と銃1000丁とあるが、問題を起こしてばかりの范漣にそれほどの価値があるとは思っていない。雷さんが無事なら范漣だけのために渡すのは惜しいとすら考えている。司令官が不在だからグー親分が狙い撃ちしたと馬番頭は言うが、鳳台は絡子嶺に異変が起きると懸念を抱く。

陳紉香の姿が水雲楼にあった。対決に負けた陳紉香は髪を剃るはめになったのだ。ああだこうだ言って先延ばしにしようとする紉香は、金で手を打とうと商細蕊に持ちかけるが、今は金に困っておらず刺激が足りないと、押さえつけられてしまう。

君、花海棠の紅にあらず 第14話

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対決翌日の新聞には、隆春班が手をまわし水雲楼を妨害しようとしたと記事が載っており、引き抜いた者の写真が大きく載っていた。街で罵声を浴びた姜登宝は、隆春班は世間に顔向けできないと心配する。水雲楼が漏らしたと決めつける姜栄寿は、大枚をはたいて引き抜いた者に価値はないと登宝を責める。陳紉香が姜家へ恩を仇で返すしたと責任転換し、子孫はうだつが上がらぬと悔しがる。

そんな陳紉香は頭を剃られ、水雲楼一座にからかわれていた。叔父のせいで面目も髪も失ったと嘆く。お楽しみはこれからだと門の外へ連れていかれ、「陳紉香は商細蕊に負けた」と大声で言わされる。
髪を剃られた陳紉香を見送る細蕊の所へ程鳳台の運転手・葛さんが届け物を持ってくる。そして葛さんが大家を呼ぶ。家賃の催促に来たかと思う一座だったが、北平梨園で一番人気の京劇役者になった細蕊に、ここに住み続けるよう申し出る。契約書を見せ、この建物と土地は全部商細蕊のものになったと説明する。住む場所を確保できたのに浮かない顔の細蕊は、二旦那には一生かけても恩返しができないと呟く。

程鳳台は絡子嶺へ向かっていた。銃声が鳴り響き、グー親分の弟・二親分が現れる。「二親分」と声をかける鳳台に、今は大親分だと手下が教え、鳳台たちを縛り上げる。

程鳳台が身の危険にさらされているとは知らない水雲楼一座は、祝賀会の相談をしている。一番苦労している小来に食べたい料理を尋ねるが、小来は案じ事を伝える。北平は座長の趙飛燕の話で持ち切りだが、過度に注目されている状況に不安を抱いているのだ。そこへ鈕さんが今すぐ梨園会館へ来るよう伝えに来る。張祖師の命日は2日後だが、会長が突然供養を早めたという。張祖師とは咸豊年間の大役者・張北斗のことで、商細蕊の父と会長は直系の弟子にあたる。弟子や孫弟子は直系傍系に関わらず参拝する決まりだ。姜栄寿が何かを企んでいると座員たちは心配するが、北平で芸を売る者は逃げられないと細蕊は供養へ向かう。絶対に騒ぎを起こすなと鈕さんが念を押す。不安を拭えない小来は、杜洛城に同行させるよう臘月紅を遣わす。

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第15話 揺るぎない抵抗

絡子嶺に乗り込んだ程鳳台は、匪賊·古の弟に人質にとられる。良好な関係を築いていた親分は悪質な古の弟に殺害されており、現れたのは親方の娘で敵味方不明な古大犁だった。一方、祖師の祭祀に参列した商細蕊は、姜栄寿に皆の前でつるし上げられる。だが、跪くはずもなく暴れて抵抗する商細蕊は、とうとう破門となる。


グー親分と話がしたい程鳳台だが、親分は殺されていた。武器も配下も手に入れた二親分に、銃が使えないと知らせが入る。鳳台は賊や持ち逃げへの対策として銃を分解し別々に運んでいたので、銃には弾倉がついていない。そこで義弟を開放してくれるなら弾倉を渡すと相談を持ち掛ける。ずるがしこい奴だと銃を頭に突きつけられるが、グー親分の娘・グーダーリーが戻ってきたと知らせが入り、場に緊張が走る。

法事へ向かう商細蕊と鈕白分を杜洛城が呼び止める。日頃から会長・姜栄寿に不満を抱いていた杜洛城は、今日こそ話をつけるつもりだ。しかし掟で中へ入れるのは張北斗の門人だけと知り、その場で細蕊に弟子入りを志願する。細蕊は弟子入りを許可し、張祖師様の供養に連れ立つ。

君、花海棠の紅にあらず 第15話

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師匠たちに挨拶をする細蕊。陳紉香の姿もある。会長は、文人である杜洛城に、ここにいるのは場違いだと告げるが、商細蕊お抱えの杜洛城は、梨園に足を踏み入れているも同然で、しかも細蕊に弟子入りしている。門人として張始祖様に焼香をする。細蕊にも焼香を促しこの場を去ろうとすると、姜登宝がからんでくる。弟子として師の平穏を願う洛城は、不満をぶつける。会長は隆春班が休演になり、客を奪われたことを細蕊に八つ当たりをしている、役者なら他人を陥れることなどせず役を磨くべきで、それこそが平穏だと訴える。これに対し会長は、洛城の父・朴翰林の話を持ち出して、洛城を黙らせようとする。道楽者で家業をおろそかにしてきた洛城は、父親にはかなわないと自覚しているが、商細蕊との出会いが洛城に筆を執らせた。細蕊だけが洛城の描く世界観を表現できる役者であり、細蕊以外の人間に台本を書く気はない。細蕊は非難を浴びる覚悟で身を挺し新作の演目を披露した。細蕊に関する噂をたてるなと洛城にまくしたてられた会長は、朴翰林が寝たきりの状態だと知らせる。これを聞いて細蕊は洛城を見舞いに行かせる。1人になった細蕊に、会長は己の非を認め地面に額をつけよと命じる。

その頃、人質になった程鳳台は范漣が監禁されている小屋に案内されていた。鳳台の姿を見た范漣は助けが来たと喜ぶが、まさか守護神が獄友になるとはとがっかりする。グーダーリーは、父であるグー親分の敵を討った。絡子嶺の頭になったグーダーリーは、二親分の手下を追い払い、鳳台と交渉する。

君、花海棠の紅にあらず 第15話
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梨園会館では商細蕊の衣装について言い合っていた。新演目の衣装を持ち出し、品がなく伝統を汚し、始祖様の教えに反していると会長が言う。だが、ある師匠は商細蕊の演目を褒め、時代の流れだから京劇の衣装も変化していいと理解を示す。それでも姜登宝は、洋物に寄れば京劇は本来の趣を失い、始祖様の作り上げた伝統美が壊されると異議を唱える。そこへ商細蕊と対決した陳紉香が、衣装は適切か見極めようと名乗り出る。叔父の姜栄寿に”謹んで申し上げます”と歌い始める。衣装は伝統的な様式とは違うが、進化とも考えられる、と歌う。怒る叔父に、誰が正しいかは天のみぞ知ると歌い、立ち去る。
細蕊は、仏教界を参考に作った衣装であることを訴える。仏教は京劇より歴史があり、伝統的な装いなのに、なぜ漢朝の妃・趙飛燕が着てはいけないのか。返答に困った会長は、兄弟弟子の息子である細蕊を陥れる理由はなく、梨園が荒廃しないよう細蕊の暴走を許さないだけだと言い逃れる。

水雲楼では、座長を心配する一座が相談していた。そこへ杜洛城が戻ってくる。なぜ座長を置いてきたのかと責める小来に事情を説明し、必ず座長を守るよう託す。梨園会館で暴れたら北平で公演ができなくなると十九は止めるが、やり方が汚い姜栄寿を許せない座員たちは梨園会館へ乗り込む。

一方の会長たちは細蕊をやり込めようと必死だ。細蕊の趙飛燕は、史実に忠実ではないと否定する。張北斗の弟子であるならば、舞台のことを門外の者と決めるのは師に背く行為で、さらに、身売りの証文を廃して契約を採用し梨園の伝統を疎かにする行為だと提唱する。細蕊は、契約の方が優れたやり方で、身売りは人を束縛するが、契約制度は理にかなっていると反論。しかし師匠たちは同意せず、身売りの継続を支持する。それでも聞き入れない細蕊に、会長は始祖様の前で3度跪拝すれば今回は許すと言いつける。しかし、そうすれば自分を謀反者だと認めることになるので細蕊は拒否する。力づくで跪かせようとする会長。細蕊を押さえつけようとする相手を細蕊は次々と倒していく。

そこへ水雲楼の座員たちが到着する。会長が細蕊を呼び止め、今出て行けば二度とここには戻れないと念を押す。帰れなくて構わないという細蕊を会長は破門する。門人の名簿を破り投げつける。しかし細蕊は紙切れなどには屈しないのだった。

絡子嶺では、程鳳台が8年ぶりにグーダーリーと会っていた。機嫌を取り、大親分の死の慰めに金品を届けると鳳台が申し出る。しかしグーダーリーは、絡子嶺の掟を決め直すと言い、今後は通行料の2割増しと、助けた報酬に荷の半分を要求する。鳳台は断るが、グーダーリーも譲らない。誠意のない取引に命も惜しまない鳳台。一家皆殺しだという脅しにも屈しない。鳳台は外へ連れていかれ、上物の外套が血で汚れないよう脱がされる。手下が銃を鳳台の頭に突き付け・・・

程家では、程美心が出かけるところだ。鳳台に何かあったと気づいた范湘児が呼び止める。絡子嶺の親分が殺され、拘束された范漣を鳳台が助けに行ったと知らされる。湘児は不在の鳳台に代わり、稼業に支障が出ないよう切り盛りすることにする。

美心が曹貴修を訪ねる。曹司令官が不在の今、兵を動かせるのは貴修だけ。美心は貴修に手を貸す約束をし、兵を出動させることに成功する。

翌日、姜栄寿が手をまわしたのか、でたらめな記事が出回っていた。手を出した商細蕊は世間で悪者扱いされている。しかし謝罪すれば会長の思う壺だ。解決策を練っている水雲楼一座に陳紉香が訪ねてくる。

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第16話 敗者の絆

商細蕊と同様、姜栄寿に排除された陳紉香。役者として演技の場を失った商細蕊は陳紉香から誘われ、北平を離れる。程鳳台の不在中、范湘児は押しかける者たちの対応に機転を利かせるが、程家を陥れようと裏で手を引く者がいた。一方、人質になったものの一向に殺される気配がない程鳳台。古大犁の目的は別にあったのだ。


陳紉香の来訪に驚く水雲楼一座。座長をいじめたのによく来られたものだと皮肉を言われるが、陳紉香は張祖師の供養の際、商細蕊をかばったことで、叔父の姜登宝に追い出されていた。
陳紉香が叔父への不満を吐くのを聞き、細蕊は驚く。13歳で父を失い母を養うことになった陳紉香は、叔父には逆らえない。人生はいわば劇だといい、舞台の下でも演じることにうんざりしている。細蕊は紉香の帽子をとり、頭をなでる。人に厄介になるのは辛いものだと同情する。一年の休演期間を上海で過ごすことにした紉香は、細蕊に挨拶に来たのだが、ひょんなことから細蕊も同行することになる。

杜洛城が北平時報社へ乗り込む。コラムを勝手に差し替えられ怒った洛城は、デマを流したと新聞記事を読み始める。失礼を詫びる薛社長に、商細蕊を擁護する原稿を見せる。しかし、新聞の私物化に思えて、読者も喜ばないと一蹴される。

程鳳台が不在の中、范湘児に知らせが入る。店に人が集まり、支払いを求めて戸を塞いでいるという。北平の商人はこれまで程家を妬んできたが、鳳台が殺されたという噂もあり、罠を仕掛けてきたのだ。店の外では、馬番頭が接客に追われていた。そこへ現れた范湘児。奥様は商売のことなどご存じないだろうと蔑ろにする客を湘児が対応する。絹の値が不当だと言う相手に、生地の生産地と値打ちを言い当て、眼力を見せつける。返金に応じ、それをもって取引は辞めると伝える。程家との取引はおろか范家のツテも使わせないと相手を追いやる。鳳台が不在でも、決定権を持つ湘児がいる限り程家は揺るがない。その一部始終を見ていた商会の鄭会長は、脅すつもりが完敗だと青ざめる。

一方、程鳳台は死を免れ、手厚いもてなしを受けていた。度胸がある鳳台を気に入ったグーダーリーは床入りを迫る。銃を見せて脅すグーダーリーをやんわりと断るが、グーダーリーは”19歳で南方の客と非凡な子を成す”と易者に言われたことを信じており、鳳台こそがその人だと信じて疑わない。鳳台は范漣を勧めるが、范家は関外の一族だと見向きもしない。鳳台の服を強引に脱がそうとしていると、麓から攻めてきたと知らせが入る。

グーダーリーの帰りを待つ鳳台。まだ決着がつかないのかと心配している。遠くから銃の音とは思えない爆音が聞こえてくる。不安は的中し、グーダーリーが負けたと知らせが入る。
軍に敗れたグーダーリー。両者側に死者が出ており、簡単に折り合いがつかない。そこで鳳台は、亡くなった方1人につき銀貨500枚を出すと提案する。グーダーリーは条件をのむ。曹師団長は奇襲するような人間ではないと見込んだグーダーリーは、大雪で身動きできない軍隊を引き留める。

商細蕊と陳紉香は上海に行くはずだったが、途中下車して南京にいた。紉香の恋人が上海で待っているが、”女起解”を口ずさむうち南京に行きたくなったという細蕊に付き合う。劇場の外で歌に聞き入る商細蕊。見られたら面倒だと陳紉香は落ち着かないが、切符がないからと細蕊は意に介さない。細蕊が歌に合の手を入れると、その声に気づかれ2人は走り去る。

君、花海棠の紅にあらず 第16話

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曹師団長を見初めたグーダーリーは、曹師団長こそ我が子の父親にふさわしいと鳳台に明かす。仲介するよう鳳台を脅し、交換条件として范漣に会わせることを承諾する。

無事、范漣と雷さんと再会できた鳳台は、工事を切り上げ家路につくようを申し入れるが、雪が解けては工事ができないと雷さんは留まる意を表す。グーダーリーも従来通り荷を通してくれることになり、絡子嶺の件は一旦収束。鳳台はグーダーリーに曹師団長を落とす方法を教える。

舟遊びをする商細蕊と陳紉香。京劇界の者は皆姜栄寿に従うが、細蕊が歯向かうのは、姜栄寿の態度が気に入らないからだった。義父を見下し、細蕊を捨て子だとバカにする。そんな細蕊に、梨園で才能ある役者は例外なく頑固者で悲惨な末路をたどると紉香が忠告する。舞台の上が一番楽しいという細蕊だが、京劇だけでは侮辱された時あまりに辛い。趣味を持ち、心を分けるよう助言する。全力で遊び、見栄を張って一気に金をばらまく、それが粋だと細蕊に教える。唯一の楽しみは食べ物という細蕊のために、塩漬けのアヒル肉を食べに行く。

曹師団長を鳳台が尋ねる。命を助けた貸しとして、銃を渡すよう要求される。鳳台が、自分を二旦那と呼ぶのは身内とは思ってないからと言うと、曹師団長は重々しく立ち上がり、身なりを整えて「叔父上」と敬礼する。曹師団長は柔軟な人で、ただものではないとコートをかける鳳台。

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第17話~第20話のあらすじ・ネタバレ

今回の記事でご紹介しているエピソード

今回の記事でご紹介しているあらすじ第13話~第16話が楽しめます😃

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